角界大麻汚染

morinobu20072008-09-09


2008,9,8 蒜山高原

【角界大麻汚染】変われるのか大相撲(上) まかり通る「両国の論理  北の湖理事長が居座り続けた協会トップのイスを完全にあきらめたのは、実は理事会が始まってからのことだったようだ。出席者が明かす。
 「理事会では、まず再発防止検討委員会の説明があり、露鵬白露山が『日本では大麻を吸っていないが、(6月の)ロサンゼルス巡業で黒人歌手からもらって吸った。師匠にはいわないでほしい』と話していたという報告があった。理事長はまったく知らなかったようで絶句していた。辞任を切り出したのはそれからだったよ」
 北の湖理事長は前日の7日、詳しい検査結果の説明を受け、ドーピング違反の基準値と比べ露鵬からは約5倍、白露山からは約10倍の大麻成分が検出されたことを知らされた。「その時点で辞任を考えた」というが、社会常識とかけ離れた危機管理能力の低さは、最後の最後まで変わらなかった。
 昨年起きた時津風部屋傷害致死事件。そこで再発防止検討委員会が組織され、相撲界は本格的に“外部の目”を入れることになった。長い間、伝統文化としての特権を享受してきたが、いまの日本では健全なスポーツとしても成り立っていなければ、国民に受け入れられない。その流れは理事長も納得していたはずだ。
 今回の薬物検査もその一環だった。大麻所持による若ノ鵬の逮捕という衝撃的な事件を受け、他の力士の潔白を示すために実施された抜き打ち検査。ところが、あろうことか北の湖部屋白露山から陽性反応が出てしまった。
 これまで時津風問題、朝青龍騒動、若ノ鵬の逮捕などのすべてを「師弟の問題」として、協会トップとしての責任を回避してきた北の湖理事長。自身の弟子が大麻に陽性となれば、師匠としての責任が問われるのは当然だ。にもかかわらず、大麻吸引を否定する弟子の言葉を信じ、世界的な権威のある検査機関の結果が出てからも再検査を要望。自ら“外部の目”を否定し続けた。
 世間の常識は、両国の非常識−。それは北の湖理事長だけのことではない。奇妙な「両国の論理」は、いまだにまかり通っている。「むりへんにげんこつと書いて、兄弟子と読む」。「番付が1枚違えば虫けら同然」といった言葉に代表される厳しい上下関係。さらに浮世離れした日常生活は、社会常識を失わせる原因にもなっている。
 それでも「礼に始まり、礼に終わる」「気は優しくて力持ち」といった日本の美徳を体現してきたことで許容されてきた面があった。だが、近年の角界から出てくるのは醜聞ばかり。ずっと聞こえないふりをしてきた北の湖理事長だったが、退陣を要求する世の中の声の大きさに押し出された。(奥山次郎)

  露鵬、興奮収まらず=解雇処分受け - 時事通信(9月8日)

 新理事長に武蔵川理事=露鵬、白露山は解雇-大麻問題で相撲協会

☆ここまできたかという相撲界だが、醜聞が多すぎる。社会常識と両国の論理のズレが要因もあるのだろう。