ゾウ2頭が女帝争い 大阪・天王寺動物園

morinobu20072010-06-09


◎ゾウ2頭が女帝争い 大阪・天王寺動物園
 天王寺動物園大阪市天王寺区)で飼育されているメスのアジアゾウ2頭の間で、“リーダーの座”をめぐって激しい争いが続いている。長年リーダーを務めてきた古参に対して若手が対抗。鼻で引っ張り合ったり、糞(ふん)をぶつけ合うなどしている。人間社会に続いて、ゾウ舎のなかでも新たなリーダーが誕生するのか、注目される。
 同動物園のゾウ担当、西田俊広主任(47)によると、リーダー争いをしているのは「春子」(推定62歳)と、「ラニー博子」(推定41歳)の2頭。
 野生のゾウの社会では、古参のメスが群れのリーダーを務めるのが基本で、現在、メス2頭だけが飼育されている同園でもこの習性が当てはまるという。
 昭和25年来園の春子は昭和40年代には、当時飼育されていたほぼ同世代の「百合子」を従えて園舎のリーダーとなり、半世紀近くにわたって君臨している。
 1歳未満で昭和45年に来園した博子は当時、体重がまだ約120キロ。4トンを超える巨体の春子にはまったく歯が立たず、エサを横取りされたり、後ろから押されたりする嫌がらせも受けたという。
 しかし、平成に入って、体格もほかの2頭と対等になってきた博子は、まずナンバー2の百合子を狙って、堀に落とすなどして力を誇示し始めた。百合子は平成12年に死んだため、博子のターゲットはリーダーの春子に。ところが、春子もリーダーの座を譲る気配はない。
 12年にゾウ舎をリニューアルした際、対立しあう2頭の間に仕切りを設けたが、仕切りの上の空間で、鼻をぶつけ合ったり、引っ張り合ったりしているほか、糞をぶつけ合うなど野生ではみられない激しい行動も。こうしたライバル関係が、約10年にわたって続いているという。
 西田主任は「2頭とも気が強くて、一歩も引かない。仲良くするのは難しいと思うんですが、2頭とも張り合いながらも、このままずっと元気でいてほしい」と話している。

☆動物の世界は位置づけが厳しい・・