二足歩行

morinobu20072010-06-24


◎二足歩行の獲得は通説よりも早かった?
 現生人類の直接の祖先と考えられるアウストラロピテクス・アファレンシス(アファール猿人)のオスの化石が新たに発見された。その分析から、人類が直立二足歩行を始めた時期が従来の学説よりもさらに過去へさかのぼる可能性があるという。

 1974年、エチオピアで最初に発見された320万年前の「ルーシー」によってアファール猿人は有名になった。だがメスのルーシーは推定身長1.1メートルと非常に小柄だったので、現生人類のような直立二足歩行に向いていないと考えられていた。

 今回は360万年前と見られるオスの化石が分析対象で、アファール猿人の化石の中では最も保存状態が良いという。

 クリーブランド自然史博物館で自然人類学の学芸員を務め、今回の調査にも参加したヨハネス・ハイレセラシエ(Yohannes Haile-Selassie)氏は次のように話す。「分析結果から、アファール猿人が現生人類と同等の歩行能力を持っていたと見てほぼ間違いない。進化の過程で人類が二足歩行能力を獲得した時期は、従来の学説よりも早くなる」。