まだ下がる? デジカメ価格を急低下させた2つの要因とは

morinobu20072010-11-27


まだ下がる? デジカメ価格を急低下させた2つの要因とは
デジカメの低価格化が止まらない。量販店のデジカメコーナーに足を運ぶと、発売されたばかりの最新モデルが驚くような安さで売られているのに目を疑った人もいるだろう。この理由は何なのか、今後も低価格化が進んでいくのかを専門家に聞いた。
 デジカメの低価格化が止まらない。量販店のデジカメコーナーに足を運ぶと、発売されたばかりの最新モデルが驚くような安さで売られているのに目を疑った人もいるだろう。

 特に低価格化が顕著なのがコンパクトデジカメ(レンズ一体型デジカメ)だ。これまでも、1万円台で購入できるコンパクトデジカメは存在したが、機能を絞った低価格モデルや型落ちになった旧モデルであることがほとんどだった。だが、近ごろは発売間もない現行の売れ筋モデルでさえ2万円を大きく切って売られることが多くなった。
 この理由は何なのか、今後も低価格化が進んでいくのかを、調査会社BCNの道越一郎エグゼクティブアナリストに聞いた。大きな要因は、新鮮味のないコンパクトデジカメの機能とデジタル一眼の躍進にある。

 道越氏は、まず「デジカメが売れていないわけではない。昨年までと比べ、販売台数は大幅に伸びている」と話す。
 売れている理由として、「最新のコンパクトデジカメは1400万画素を超える高画素モデルが半数を超え、レンズのズーム倍率が高まって光学5倍ズームクラスが標準的になった。4〜5年前に購入したコンパクトデジカメと比べて機能や画質の向上が実感しやすく、買い替えや買い増しによる販売台数の増加につながっている」と分析。BCNが調査した販売台数の推移グラフを見ると、確かに昨年秋から前年同月比での販売台数が連続して上回っており、好調に売れていることがデータからも分かる。
 だが、道越氏は「性能が向上して販売台数が伸びているにもかかわらず、販売金額は前年同月比割れが続いている」と指摘する。コンパクトデジカメの単価が下がっているからだ。「すでに平均単価は1万8000円を切っていて、店頭では1万5000円前後の機種もよく見かけるようになった」という。
 「まだデジカメが進化中だった4〜5年前の古い機種と比べれば、最新モデルは目覚ましい進化が感じられる。だが、2〜3年前の機種と比べるとそれほど新鮮味がなく、ユーザーの買い替え需要が喚起しづらい。売れないから価格を引き下げる…という悪いスパイラルに陥りやすい。それが急激な価格下落の大きな要因になっている」。

☆デジカメのことだが、何にでもあてはまる気がする。消費者の見切りが早いのと、販売側のあせりが見られる。