作家の団鬼六氏が死去、79歳

morinobu20072011-05-07

作家の団鬼六氏が死去、79歳 官能小説で独自の境地

 官能小説の第一人者で作家の団鬼六(だん・おにろく、本名・黒岩幸彦=くろいわ・ゆきひこ)氏が6日、胸部食道がんのため死去した。79歳だった。

 団氏は、滋賀県彦根市生まれ。関西学院大を卒業後、上京。バーの経営や中学校の代用教員など職を転々とする。昭和31年に「オール読物」の新人杯に入選した。当初は純文学を書いたが、雑誌に投稿した官能小説が評判となり、独自の境地を開いた。

 平成元年には、突然の休筆宣言。将棋好きが高じて、将棋雑誌のオーナーを引き受け、多額の借金を抱えた。5年後に執筆活動を再開し、官能描写の背景に人間の本質を見据えた作品群は、男性だけでなく、女性読者にも支持された。

 主な著書に「花と蛇」「夕顔夫人」「真剣師小池重明」など。

☆謹んでご冥福をお祈りいたします。