横山典、ルーラーで20年ぶり夏のGP制覇へ…宝塚記念枠順確定

morinobu20072011-06-24

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横山典、ルーラーで20年ぶり夏のGP制覇へ…宝塚記念枠順確定


 ◆第52回宝塚記念・G1(26日、阪神競馬場、芝2200メートル) 上半期の中央競馬を締めくくる宝塚記念の出走馬16頭と枠順が23日、決定した。最強と言われる4歳黄金世代の中で、最も勢いがあるのがルーラーシップ。鞍上に迎えた横山典弘騎手(43)=美浦・フリー=は、19日に史上3人目のJRA通算2200勝を達成したばかり。東のエースが、上昇著しい良血馬を駆って、メジロライアンで勝利した91年以来となる、夏のグランプリ制覇を目指す。馬券は25日に前日発売される。

 積み重ねた数字が、確かな技術の証明だ。19日に、JRA通算2200勝を達成した横山典。「昔の騎手とは、騎乗数が違う。誰かが達成することだよ」と記録には無関心を貫いたが、ほかに達成したのは、岡部幸雄氏(引退)と武豊だけ。史上3位、現役2位となる勝利数は、紛れもない名手の証明と言える。
 昨年9月26日に、中心性頸(けい)髄損傷、頭蓋骨骨折の診断を受ける落馬事故に遭った。「けがでいろいろと考えた」と自らの騎手人生を危ぶむほどの重傷だったが、驚異的な回復と強い精神力で、11月13日に復帰。43歳を迎えた今でも、「少しでも長く乗り続けたい」と騎手への情熱を燃やす。今年3月には、長男の和生が騎手デビュー。次世代の波が押し寄せているが、まだまだ、第一人者の座を譲るつもりはない。
 屈指の手腕を誇る関東のトップジョッキーに、鞍上が宙に浮いていた西のルーラーシップ陣営が、白羽の矢を立てた。父がキングカメハメハ、母はあのエアグルーヴ。この超良血馬とコンビを組むのは、昨年5月のプリンシパルS(1着)以来。その後、重賞3勝を挙げ、本格化を示すだけに胸は躍る。「成長しているのは、レースを見れば分かる。走るのは馬。オレはスタッフの仕上げた馬に乗るだけだから」。謙遜を交えながらも、確かな手応えをのぞかせる。
 宝塚記念は、名コンビとして知られたメジロライアンが、91年に初めてG1をつかんだ思い出深いレースだ。あれから20年。今年のパートナーは折り合いに難しさを抱えるが、技を磨き、勝利を重ねてきたベテランにとっては、むしろ腕の見せどころだろう。久々のグランプリ制覇を目指し、東の名手が勇躍、阪神へと乗り込む。

ブエナビスタや他の4歳馬との戦いが見ものだ。